「自然な音」を楽しむ.マレイ・ペライアのエチュード

どうも,彳亍です('ω')ノ

 

今週はずっと雨模様ですねぇ~ちょいと気分が鬱になってしまいます.

 

でも家から中々出られない時こそ,音楽を聴く絶好の機会じゃないでしょうか.

 

ポリーニアルゲリッチが大好きなジブンですが,最近ファンになったのがマレイ・ペライア

ショパン:練習曲作品10&作品25

ショパン:練習曲作品10&作品25

 

 実は昨年NHK音楽祭のチケットを入手することができたので,マレイ・ペライアの演奏を聴きにNHKホールに赴いたことがあります.

 

ロンドン交響楽団がジブンの好きなブラームスを演奏してくれたのもうれしかったですが,ペライアの演奏が実によかった!

 

他の皆さんのレビューなんかを見てみると「惹きつけられる何かがある」という感想をちらほら見かけます.

 

まさにその通りだと思います.技巧や表現はもちろん一流なのですが,彼の魅力は他にもありそうですね.

 

「飾らない」が魅力!ペライアの演奏

「飾らない」というと語弊が生じてしまうかもしれません.

 

プロの演奏家たちは当然自分流の演奏法がありますから,いい意味でも悪い意味でもアクの強さというのが出ていますよね.

 

もちろんそれで聴衆を魅了する演奏家はたくさんいます.むしろ少しくどい方がいい,という方もいらっしゃるかもしれませんね.

 

ところがペライアにはそのアクの強さやくどさがほとんど感じられない.

 

あくまで忠実で自然体な演奏.それがペライアの魅力だと思います.

 

演奏家が赤や黄など,自分の表現の色を持っているとしたら,ペライアはきっと無色透明な演奏家である気がします.

 

流れるような演奏のエチュード

演奏家は独自のアクの強さが出る,と前述しましたが,そのせいかペライアの演奏が逆に少し変わってる...?と感じてしまう節があります.

 

例えば作品10の第1番.これは「滝」という副題で親しまれていますね.

 

ポリーニはこのアルペジオを本物の滝さながらにものすごい迫力で演奏します.

 

ところがペライアはこの曲をものすごく軽やかに演奏するんですよね.

 

「滝」の迫力とまではいきませんが,水がスラスラッとなめらかに流れているイメージが瞬時に浮かぶほど.

 

また鬼気迫るようなド迫力で知られる作品10の第4番もペライアの手にかかると,カッコイイというより,むしろ美しいと思えるような演奏に早変わり.

 

どの曲をとっても,例えばクネクネして表現したり,余計な表現をつけ足したりすることが一切ない.

 

自然体な演奏はここまで魅力的になるんですね~

 

終わりに

NHK音楽祭に聴きに行って以来,すっかり彼の虜になってアルバムを何度もリピートしています.

 

無色が故に異色のピアニスト.これからも活躍してほしいですね!

 

 

今回はこんなところで.ではでは(^_^)/