軽快なバンドネオン!小松亮太の奏でる「La Trampera」
こんにちは,彳亍です(´ー`)
ひと月経つのが早い...!ちょっと前まで明るかった時間帯も今では真っ暗.これから涼しいを通り越して寒くなってくるのでしょう.
以前ヨーヨー・マのタンゴについて書きましたが,タンゴについて語ろうとすると,バンドネオンの存在を忘れてはならないと思います.
バンドネオン奏者は数少ない貴重な存在ですが,日本で代表的な奏者と言えば小松亮太が一番初めに挙がると思いますよ.
小松亮太をはじめて知ったのは,葉加瀬太郎とのタッグで演奏していた「情熱大陸」でした.
あの時の衝撃は凄かった...!
「情熱大陸」や,同じimage作品である「Starneon」などでロックな演奏をしつつ,一方で軽快な演奏で踊りたくなるようなタンゴを堪能する...
そもそもバンドネオンとは
「バンドネオンってアコーディオンと同じようなもんじゃないの?」なんて方も少なからずいるかもしれないですが,それを言ってしまうとバンドネオン奏者にシバかれそうですね笑
実は以前バンドネオンとギターのデュオを聴く機会があって,その時にバンドネオンを間近で見せてもらったことがあります.(弾かせてもらうことは流石に出来ませんでした笑)
こちらはお借りした写真になるのですが
世界の民謡・童謡「Worldforksong.com」さんより引用
ジャバラのおかげでアコーディオンを連想するのでしょうが,バンドネオンのサイドについているキー(?)は超複雑!
数えてみると,一般的なバンドネオンで計71個のボタンがあるそう.
「一般的な」ということはイレギュラーなバンドネオンだとまたボタンの数が違ってくるってことですね...
さらにえぐいのは,このボタン達が音階順ではなくほぼ不規則ってことです!
これを弾きこなすにはまず71個もある配置をすべて覚えなければならないんですねぇ...
そのうえバンドネオンのジャバラを押し込むのと引くので別の音が出る.
一朝一夕でできるような楽器じゃないのは一目瞭然ですね笑
音階を弾けるっていうだけでもうそれは名人芸の域に達している気がします.
複雑な楽器ですが,それゆえに,その音色がクセになる人もおおいのでは?
小松亮太のバンドネオン
さてこのアルバムですが,全体的に陽気な曲が多いですね~.
一曲目のLa Trampera(うそつき女)がいい例でしょうか.ピアノも明るく陽気な感じになっており,それとバンドネオンのメロディが噛み合っていて,聴いていて心が軽くなります.
また二曲目のPor Una Cabezaもガラッと変わっていい感じ.
ピアノのトリルの演出など,少し色っぽい演奏になっており,こちらでもバンドネオンは主旋律と伴奏を繰り返しながら,曲全体を盛り上げていきます.
名曲で知られる「リベルタンゴ」はヨーヨー・マのずっしりとした厳かな演奏とはまた変わって,疾走感のある演奏になっています.
リベルタンゴだとヨーヨー・マの方が好きですが,バンドネオンのこんな使い方もあるんだなぁと,改めてその表現の幅に驚く演奏でした.
最後に「情熱大陸」のタンゴアレンジがあるのもうれしいですね!
あのロックな曲がここまで様変わりするとは...
他の曲をバンドネオンをはじめとしたタンゴアレンジでどんな風に変わるのか,いろんな曲をどんどんカバーして欲しいですね~.
終わりに
バンドネオンの,決して邪魔はしない,それでいて存在感のあるあの音色は一度ハマったらなかなか耳から離れないいい意味でのクセがあります.
一度でいいから実際に触れて演奏してみたい...!
奥の深いバンドネオンには,まだまだ魅力が隠されていそうです.
今回はこんなところで.ではでは(^_^)/