のほほんとピアノ奮闘記vol.2 ラヴェル「亡き王女」を”知る”

こんにちは,彳亍です('◇')ゞ

 

「のほほん」と「奮闘」は並ばない気がしますが...笑

 

先日から譜読みを始めた亡き王女,とりあえず一通りの譜読みを終えました!

 

譜読みがあまり得意ではないので,どうやら割と時間がかかってしまったようです.

 

ジブンはいつも譜読みの際,とりあえず細かいことは気にせずにパラパラ~っと初見気味にまず弾いてみて,だんだんと細かいところから固めていくのですが,これが効率がいいかはどうかは分かりません...

 

最初から地道に丁寧にやっていく,という方ももしかしたらいらっしゃるのでしょうか?

 

もしよければ皆さんの譜読み法,ご教授下さい笑

 

ある程度弾けるようになって来たら,やっぱり音の強弱も含めて,表現の方にも力を入れたくなりますよね.

 

そのためには,アナリーゼとまでは行きませんが,その曲に関するイメージのようなものがあるとより分かりやすい感じがします.

 

そこでこの曲について色々調べてみました(ほぼネット参照ですが笑)

 

調べてみて最初にたどり着いたのがこちらの一枚の絵

f:id:yaneura730:20160915214958j:plainhttp://nps.sakura.ne.jp/sf/art/Velazquez.htmlより引用

ディエゴ・ベラスケスの「マルガリータ王女」という作品です.

 

ラヴェルルーブル美術館でこの肖像画からインスピレーションを受けてこの曲を手掛けたという説があります.

 

パヴァーヌ」は16世紀に流行した宮廷の舞踏ですが,曲のゆったりとした感じとこの品の良いきらびやかな絵がマッチしていてとてもいいイメージですね.

 

「亡き王女」という言葉が使われていますが,特にある王女がなくなってしまってその追悼で作った,というわけではなかったんですね~

 

ラヴェルドビュッシーなどは特にそうですが,絵画と音楽は切っても切れない関係にある感じがしますね.

 

こうやって絵画や情景を思い浮かべながら演奏すると,心なしか表現の幅も広がっている気になります.

 

完成まではまだまだかかりそうですが,ラヴェルの綺麗な和音や旋律を味わいながら楽しんで弾いていきたいですね!

 

 

今回はこんなところで.ではでは(^_^)/

 

 

 

壮大にして圧巻!カルロス・クライバーで聴くベートーベンの交響曲5番&7番

こんにちは,彳亍です ^^) _旦~~

 

急に涼しくなりましたね笑

 

ウチにはロフトがついており,夏の間は灼熱過ぎてどうにも寝苦しかったのですがやっとこさ安眠が出来そうです.

 

最近はラックにあるアルバムを取り出しては聴きなおしている毎日ですが,改めて名曲と感じるのが...

 

 ベートーベンの交響曲第5番「運命」はクラシックをほとんど聴かない人だって知っているほどの名曲ですよね.

 

また交響曲第7番はもともと認知度はまあまあ高かったと思いますが,一気に浸透したのはたぶん「のだめカンタービレ」の影響じゃないでしょうか?

のだめカンタービレ(1) (講談社コミックスキス (368巻))

のだめカンタービレ(1) (講談社コミックスキス (368巻))

 

 7番は4楽章からなる曲ですが,とにかく聴いていて飽きが来ない.

 

ドラマやアニメを介していますが,この曲が浸透しやすいのも分かる気がします.

 

2曲とも有名過ぎるほどの曲なのでもう聞き飽きた...なんて方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?笑

でもこの2曲,改めて聴きなおすと「こんなにすごい曲だったっけ?」と改めてビックリしますよ!

 

ド迫力!クライバーによる交響曲第7番「運命」

運命は冒頭が一番有名ですよね.一度コンサートにこの曲を聴きに行った事があります.

 

第1楽章は「聴く」というよりも「肌で感じる」ほどの迫力でした.

 

何かを叩くような冒頭のユニゾンは体全体にビリビリと響いてくるほど.

 

また,第1楽章が過ぎ去っても第2楽章の「優しい」要素と「力強い」要素が交互に織りなしているのが素晴らしい.

 

聴いていてこちらまで勇気がわいてくるような部分です!

 

第3楽章の少し静かな演奏からだんだんと盛り上がって行き,堂々とした第4楽章へとつながっていきます.

 

他の楽章と比べて楽器が増えることもあって,より華やかさが増していますね!

 

第1楽章に負けないほどの迫力で第4楽章を彩ります.

 

有名過ぎてスルーされがちな運命ですが,みんな知っているようで知らないかもしれない...

 

改めて聴きなおしたい曲No.1にこれを推薦しますよ笑

 

優雅で華やかに!時にロックに!交響曲第7番

のだめの影響でこちらは他のベートーベンの名曲に負けないほどの認知度になりました.

 

以前テレビ朝日で放送された「題名のない音楽会」ではこちらの交響曲第7番を取り上げていたことがありました.

 

青島広志先生を講師として迎えた回でしたが,青島先生はこの通称「ベト7」の各4楽章をダンスに見立てていました.

 

その解説を聴いて,先生独自の解釈でしたが「なるほどなぁ」と感心した覚えがあります.

(今はどれがどれだったか覚えてません,ごめんなさい笑)

 

たしかに第1楽章では明るい舞踏会,第3楽章では優雅なワルツ,第4楽章なんかはノリノリですからむしろロックに近いノリがあるかもしれません.

 

そうやってダンスの風景を想像しながらこのベト7を聴くと,より一層楽しめそうですね!

 

終わりに

あまりに名曲過ぎてかえって忘れ去られてしまうような曲ってたくさんあると思います.

 

以前聴いていた曲を掘り起こしてまた聴いてみるというのも,前と違った印象や解釈が生まれていいものですよ!

 

今回はこんなところで.ではでは(^_^)/

 

 

まるで機械仕掛け!グレン・グールドの正確無比なピアノ

こんにちは,彳亍です(^.^)/~~

 

今日はちょっと疲れたし暑かったな,と感じる日には迷わずキリンの秋味を買ってしまいますね~.何よりこのラベルをみると「秋だな」って実感が湧きます!

 

 

アクの強い演奏家って探せば当然たくさんいると思うのですが,(フジ子・ヘミングとかもその一人でしょうか)ジブンがそのアクの強さがトップレベルなのではと最近聴きながら感じているのが今回お話するグレン・グールド

 

グレン・グールド 坂本龍一セレクション

グレン・グールド 坂本龍一セレクション

 

タイトルにも書いてありますが,こちら坂本龍一の選ぶグールドのベスト盤になります.

 

ラインナップはバッハからベートーベン,シューマンモーツァルトなど名曲ぞろいでバランスがいい感じになっています.

 

このジャケットもモノクロでオシャレですね!笑

 

一度くせになったら中々頭から離れない...この人の演奏はそういう魔力を持っていると思います.

 

 正確で独特な演奏!「異端児」グールドの奏法

このCDに限らず,グレン・グールドの演奏を2,3曲聞けばわかると思います.

 

とにかくリズムは寸分の狂いもないほどきっちりと楽譜通り

 

正確さにおいて彼の右に出るものはほぼいないと言っていいくらいなんじゃないでしょうか笑

 

またジャケットの絵を見てみると,ものすごい鍵盤に近づいて演奏してますよね.

 

これもグールドの特徴の一つで,演奏には敢えて低めの椅子にして鍵盤に体を近づけるのだとか.

 

ピアノを演奏していると,なるべく良い姿勢を意識してしまいそうなものですが...

 

先ほどリズムが正確できっちりな演奏と書きましたが,じゃあ淡々と弾いているのか,というとそんなことありません.

 

リズムは気持ち悪いくらいに正確ですが,表現力もまた素晴らしい.

 

録音でもちょいちょい残っていますが,演奏を聴いているとなんとどこからともなくハミングが...

 

このクセは一生やめなかったそうですね.一度こうだと決めたら誰がなんと言おうと変えない.そういう頑固なところはまさに「異端児」ですね.笑

 

 

グレン・グールドの魅力がたっぷり味わえるラインナップ

グレン・グールドの名盤といえば,デビュー盤でもあるバッハの「ゴールドベルク変奏曲」でしょうか.

 

 もともとバッハの曲は機械的で数学的なものが多めなので(人によって意見が分かれるかもしれませんね),グールドにとってはうってつけだと思います.

 

しかしグールドの魅力は他の作曲家でも味わうことができます.

 

まず素晴らしいと感じたのはシューマンの「ピアノ4重奏曲変ホ長調 作品47」でしょうか.

 

グールドの独特な演奏を残しつつ,他のチェロやヴァイオリンとマッチし,控えめにして他の楽器を際立たせるような演奏になっています.

 

狂いのないテンポが逆に心地良く思えるのはグールドならではなんでしょうかね笑

 

そう思うとベートーベンの「テンペスト」ではガラッと奏法を変え,かなりドライな感じの演奏になっています.

 

もともとゆっくりとしたテンペストしか聴いてこなかったので,この異常なまでにテンポが早いテンペストを聴いたのは初めてであり,当時はかなり衝撃を受けました.

 

演奏はこんな早いテンポにもかかわらず,相変わらずの正確さ.

 

しかし聴いているうちにこのドライな感じも好きだな,と自然と納得させられてしまうような演奏です.

 

また同じベートーベンでも,「悲愴」の2楽章では存分に歌う演奏をする.例のハミングに合わせた演奏をここでたんのうすることができます.

 

ゆっくりとしたテンポで魅力的に歌いあげることもあれば,早いテンポでカラッと演奏する,非常に表現の幅があるアルバムになっています.

 

終わりに

坂本龍一のインタビューに「気が付いたらファンになっていた」という記述があります.

 

まさにその通りだと思います.

 

これほど独特な演奏ですからこれを批判する人は少なからず存在していたでしょう.

 

しかし「これが俺の演奏だ」と言わんばかりの生命力あふれる演奏は,人の心を掴む力強さがあります.

 

今は故人になってしまった存在ですが,このような天才の演奏に感化されながら,これからもクラシック音楽を楽しんでいきたいですね.

 

 

今回はこんなところで.ではでは(^_^)/

 

 

 

のほほんとピアノ奮闘記vol.1 ラヴェル「亡き王女」譜読み中...

こんにちは,彳亍ですm(_ _)m

 

ピアノはいつでも何かがきっかけで急に弾きたくなりますよね.

 

ちなみに今回は本屋大賞の「羊と鋼の森」を読んだのがきっかけです笑

 

以前弾いていた曲を引っ張り出してはちょろっと弾くというのも楽しいですが,やっぱりまだまだ演奏していない名曲が残されているので,レパートリーを増やしてみたいというのが一番.

 

そこで先日からラヴェル作曲の「亡き王女のためのパヴァーヌ」を弾き始めることにしてみました!

 

ラヴェルの亡き王女...オーケストラで聴くと涙が出そうなほどの切なさですが,これがピアノ曲になるとより切ない泣

 

今までショパンやベートーベンにしか手を出してこなかったので,ラヴェルは初の試み.亡き王女は何回聴いたか分からないくらいですし,ラヴェルは難曲が多いイメージなのでこれならいけるのでは,と思いこの曲を弾くことに.

 

で,実際に楽譜を見てみたのですがこれが意外と複雑!

 

そりゃあジブンのピアノの腕なんて雑魚もいいところですが...

 

CDから聴こえてくる演奏からのイメージとは少しかけ離れて,楽譜には和音がぎっしり.

 

その人の実力にもよりますが,難易にかかわらず,楽譜を見た瞬間に「うっ」て感じる譜面と「これならいけるのでは」という譜面に分かれますよね.

 

ジブンでいえばショパン幻想即興曲とかは前者で,リストの愛の夢とかは後者でした.

 

そして今回の亡き王女は,割と前者です.笑

 

ただ他の難曲に比べてテンポが遅い分,余裕は少しあるのでしょうか?

 

この曲を他の人が演奏したレビューを見ると,「比較的簡単だが表現が難しい」という意見や,「同じラヴェルの『水の戯れ』が弾けるくらいじゃないと厳しい」という意見も見かけました.

 

水の戯れってかなり難しい曲な気がしますが...

 

ピアノを弾く方ならご存じかと思いますが,ピアノピースは曲ごとにA~Fの6段階で曲の難易度を分けていますよね.

 

難易度は順に

A(初級)

B(初級上)

C(中級)

D(中級上)

E(上級)

F(上級上)

 

になります.

 

この中で亡き王女はランクC(中級)でした.

 

人によって曲との相性もあると思うのであくまで目安ですけどね...笑

 

全6ページほどの短い曲なのでさっそく譜読みしてみることに.

 

最初の2ページは聴いていても分かる通りなるほど簡単でした.

初見でもいけるくらいです.

 

ただその続きから急に忙しくなってきます.

 

まず譜面通りに和音を一斉に弾こうとすると指が届かない.焦

 

それに左手は和音だけじゃなく右手の和声の手伝いがちょいちょい入ってきます.

やっぱり聴いてるだけじゃ分からない演奏の大変さってありますよね...

 

それに前述の通り,表現を大事にするというのもラヴェルのポイントですね!

 

割と指が忙しい曲ですが,静かに優しく弾く必要もあります.

 

大好きな曲だしそこまで長丁場な曲ではないので,挫折することはなさそう.

ただし,納得のいく表現ができるようになるまではまだしばらく時間がかかりそうです...笑

 

 

今回はこんなところで.ではでは(^_^)/

 

羊と鋼の森

羊と鋼の森

 

 

 

クセになる?フジ子・ヘミング独特のテンポ

こんにちは,彳亍ですm(_ _)m

 

食欲の秋ですね~.この時期は普段の1.5倍くら食い意地が張っている気がします.

 

今回はフジ子・ヘミングについてお話しますね

 

奇蹟のカンパネラ

奇蹟のカンパネラ

 

 

 

貧しい生活や,活動中に聴力を失うことがありながらも,あきらめず努力で立ち直った奇跡のピアニスト,フジ子・ヘミング

 

この人のCDでも最も有名なのはデビューCDでもあるこの「奇蹟のカンパネラ」でしょう.いずれも,クラシック初心者でも「あ,聴いたことある」と思うような曲が沢山あります.

 

 

賛否両論!?フジ子・ヘミングのピアノ

たまにいろんな方のフジ子・ヘミングに対する評価を見たりするのですが,気持ちいいくらいに真っ二つに意見が分かれていますね.

 

CDではもちろんあまり感じませんが,コンサートを見るとテンポも遅く,そしてプロにしてはミスタッチがかなり多め.

 

これが単純に下手という人と,このテンポからフジ子特有の魅力があるという人がいます.

 

演奏を聴いた感じ方なんて十人十色ですから,意見が分かれるのは当然ですよね.

 

 

フジ子・ヘミングの演奏に対する直感的な感想

ジブンも最初に彼女の演奏を聴いたのはこのCDでした.

 

このCDの中だととりわけ特徴的なのはラ・カンパネラでしょうか?

 

初めて聴いたときは「遅っ!!」と思ってしまいました笑

いや,これ程の難曲の数々をこのこのテンポでも弾きこなすのはさすがはプロなのですが...

 

アンドレ・ワッツやユンディ・リの演奏を知ってしまっているからでしょうかね.彼女の演奏と比べると彼らのラ・カンパネラは1.5倍速に聴こえてしまいますね.

 

でも不思議な感じですが何回も聴いているとなかなかクセになる.「こういう演奏もアリなのかな~?」とだんだん納得させられてしまうんですよね.そこもやっぱり彼女のなせる技なのでしょうか?

 

続くリストの「愛の夢」やショパンの「エオリアンハープ」は逆にこのテンポのほうがしっくりくる.こちらは聴いていて心地よい感じです.

 

これはジブンの見解に過ぎないのですが,フジ子・ヘミングの演奏の独特さって,小説家に例えるなら村上春樹に近いものがあるんじゃないかと思います.

 

ノルウェイの森1Q84など,読み進めていくと作中で性描写が何回も出てきますよね.村上春樹の作風もまた独特で,ちょっとやそっとじゃ真似できません.

 

その独特さ故にもちろん賛否両論ありますが,これを「単なるエロ小説だ」と投げ出してしまうのか,「これがムラカミワールドなんだ」とこの世界観にひき込まれていくのか,こちらも二通りに分かれるんじゃないでしょうか.

 

フジ子・ヘミングの演奏も同じだと思いますよ.

 

テンポが遅くてもミスタッチが多くても,「これがフジ子ワールドなんだ」という強い主張が彼女の演奏から伝わってきます.

 

それをどのように受け止めるかは,聴いてる本人次第になるでしょうね.

 

 

終わりに

以前彼女のドキュメンタリーが放送されていました.そのドラマを見る限りですが,とんでもなく壮絶な人生を歩んでいますね.

 

普通なら耳が聞こえなくなった時点で挫折しそうなものですが,それでも諦めなかった強さが彼女の魅力を引き立たせている感じがします.

 

皆さんもぜひ,この独特かつ生命力あふれるピアノを味わってみてくださいね!

 

 

今回はこんなところで.ではでは(^_^)/

超人五嶋龍による才気溢れる「四季」

こんにちは,彳亍です('◇')ゞ

 

久しぶりにテニスをしたらさっそく筋肉痛が襲ってきました.その日に来る人は若いなんてよく言いますが,「まだ若いじゃん」と自分を鼓舞するのもなんだか悲しくなってきますね...笑

 

今回は季節が夏から秋へ変わろうとしているこの時期,ジブンはヴィヴァルディを聴いたりしています.

 

 

五嶋龍 ヴィヴァルディ:協奏曲集《四季》他

五嶋龍 ヴィヴァルディ:協奏曲集《四季》他

 

 

 世界的に有名なヴァイオリニストであり,最近では日曜朝9:00からテレビ朝日で放送されている「題名のない音楽会」の司会も務め,すっかりお茶の間にも広まる存在となりました.

 

実はこのお方,才能はヴァイオリンだけじゃないってご存知でしたか?

 

ハイスペック!五嶋龍の超人ぶり

五嶋龍は2歳の時からヴァイオリンを始め,7歳という若さで「難曲」と称されるパガニーニバイオリン協奏曲でデビューを果たします.

 

その後日本国内にとどまらず,世界中でソリストとして活躍する存在となりました.

 

2005年にはなんとハーバード大学に合格し,物理学科を卒業

 

さらに勉学だけでなく,7歳から始めている空手も日本空手協会公認三段の腕前

 

('Д')

('Д')

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・・・なんか「文武両道」という言葉だけでは収まりきらない程の完璧な経歴の持ち主ですね笑

 

 

一年ほど前ですが,五嶋龍茨城県つくば市ノバホールで行ったヴァイオリンリサイタルを聴きに行ったことがありました.

演奏後にサイン会があり,近くで生五嶋龍を目の当たりにしたのですが,スーツを着ていても分かるほどの筋骨隆々っぷりでした笑

あのたくましさと自信たっぷりの顔からは,その若さにも関わらず巨匠のオーラを感じますね(*´ω`)

 

 

独特のキレのあるヴィヴァルディ

クラシックに精通していない人だって一度は聴いたことがあるほど,ヴィヴァルディの四季は有名な曲ですよね.

でもこの名曲,五嶋龍が弾くと一味違ったものになります.

 

これは映像でみた方が分かりやすいと思うのですが,(四季じゃなくてすいません)

 


五嶋龍 - ブラームス ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品77 第3楽章

 

弓のボーイング毎に定位置にパッと移動してピタッと止まり,またスッとボーイングに入る.五嶋龍は何気なくやっていることですが,この演奏は五嶋龍の体格あってこその技術なのではないかと思ってしまいます.

 

キレの良さを含め,五嶋龍の演奏が他の奏者のそれと違って聴こえるのは,この技術が根本にあるのではないでしょうか?

 

このキレの良さは,もちろんこの四季にも存分に活かされていますよ!

 

4つの中でも特に「夏」が素晴らしく,ジブンはこの夏をよく聴いています.

 

ヴィヴァルディの四季はそれぞれにソネットと呼ばれる詩が付けられていますが,そのソネットによれば,単に夏の暑さを表現するだけでなく,夏に訪れる雷や雹,嵐などが大地を襲う様子が言い表されています.

 

五嶋龍のキレのある演奏がこれに噛み合うと,夏の嵐や雷の凄惨さがより一層増しているように感じますね笑

 

 

終わりに

五嶋龍が演奏する「四季」のCDが発売されたのは2009年.

 

彼が21~22歳くらいの時でしょうか?

 

この時期に発売された彼のCDですが,ジャケットではいつも下を向いており,うつむいたものが多いように感じます.

 

これは当時の彼がそのような年頃というか,20代前半特有の,心の不安定さが自然とにじみでているようにも見えますね.

 

世界トップレベルの技術を持つ彼が歳を重ねて脂が乗ってくると,また違った新鮮な演奏が聴けそうで今から楽しみですね!

 

 

今回はこんなところで.ではでは(^_^)/

「神童」キーシンのショパン

こんにちは,彳亍です.八月も終わりが見えてきましたね(´ー`)

そのうち暑さも徐々にやわらいで過ごしやすくなるのが楽しみですね.

 

第二弾になりますが,ジブンのお気に入りのクラシックを発信していきたいと思います.

 

ショパン:バラード

ショパン:バラード

 

 

かつて「神童」とよばれ,現在も世界で活躍中のエフゲニー・キーシン

 

ピアノ界には天才と呼ばれる演奏家がたくさんいらっしゃいますが,その中でも五本の指には入るんじゃないかと自分で勝手に思っています笑

 

キーシンに興味を持ったのは2010年のショパン生誕200周年記念のリサイタルがキッカケです.(もちろんTVですが)

 

難曲であるショパンのピアノコンチェルト2番を持ち前の正確な演奏と力強さで弾きこなし,観客を圧倒していました.ジブンもばっちり圧倒されました!そこからというものすっかりキーシンのファンになってしまっています...笑

 

2歳からピアノ!?キーシンの神童っぷり

モスクワで生まれたキーシンがピアノを弾き始めたのはなんと2歳の時.

・・・2歳って.やっとまともに歩けるようになったぜ,くらいの時期なんじゃないでしょうかね汗

 

その後も神童っぷりは遺憾なく発揮され,10歳でデビュー,11歳ではもうリサイタルを開くようになっていました.

 

・・・11歳って.小学校でイタズラやったり,暗くなるまで外で遊び倒してるくらいの時期なんじゃないでしょうか.

 

経歴をみるだけでキーシンの天才っぷりは一目瞭然ですね!

 

正確無比なバラード,スケルツォ

キーシンの魅力は大きく分けて二つある気がします.まずはキーシンとんでもなく正確なテクニック.まるで機械が弾いているんじゃないか,というレベルでの技術です.

 

ジブンはバラードの中でも第1番を好んで聴くのですが,こちらでもそのテクニックを垣間見ることができます.

 

少し暗めの冒頭から,全体のサビともいえるドラマティックな旋律へとつながり,その後に超絶技巧とも言うべきフレーズへとつながっていきます.

 

超絶技巧の部分ではまるで球がコロコロコロッと転がるようなイメージでキーシンのなめらかな演奏を堪能することができます.

 

じっくりと歌い上げるところもあればダイナミックな見せ場もあったり,超絶技巧で圧倒するところもあったり.ショパンのバラードやスケルツォキーシンの魅力を伝えるのにぴったりな気がしますね(*'ω'*)

 

太く,力強い演奏の「舟歌

キーシンのもうひとつの魅力は演奏の力強さだと思います.

 

ショパン舟歌も演奏者によって大きく表現が変わる曲だと感じるのですが,キーシンの場合はずっしりとしていて,堂々とした舟歌になっていると思います.

 

フォルテを出すべき箇所も,「どこからそんな音量でるんだw」というレベルの強さと迫力.

舟歌と,同CDに収録されているショパンの子守歌では魅力的に歌い上げる表現力を披露しつつ,出すところは出し,抑えるところは抑える.一見単純なことに思えますが,これ程バランスよく完璧な演奏ができるのもキーシンの実力あってこそではないでしょうか?

 

最後に

タイトルで「ショパン」と言い放っておきながらバラードやスケルツォなどに絞ってしまいましたが汗

 

もしクラシックをかじり始めてキーシンの演奏を聴いたことのない人.もったいない!

是非一度キーシンのCDを手に取って,その天才っぷりに圧倒されて見て下さい!

 

 

今回はこんなところで.ではでは(^_^)/